宅建・史上最年少合格者の父による宅建合格ブログ

宅建・史上最年少合格者(当時小6)の父による宅建合格ブログです。これから宅建士試験にチャレンジする方々(特に独学で頑張っている人)に、最短距離で合格を勝ち取るためのノウハウを提供します。ぜひ一読してみてください。

改正民法の条文穴埋め&一問一答③

──時効は難しい

総則の改正ポイントも今回で終わり。締めは時効である。表見代理を含む無権代理も難しいといえば難しいが、時効の難しさはその上をいく。

特に消滅時効。新設された条文もあるし、内容的にもかなりの条文が書き換えられている。ただでさえ難しい時効が、更に難しくなった印象だ。

旧民法の「時効の中断」事由、すなわち

①請求
②差押え、仮差押え、仮処分
③承認

が、改正民法では

①裁判上の請求
②強制執行
③仮差押え、仮処分
④催告
⑤承認
⑥協議を行う旨の合意

の6つに再編成された(例外もあり)。

また用語も、時効の中断が「更新」に、時効の停止が「完成猶予」という名称に変わった。

順序としては、完成猶予→更新となる。

裁判上の請求と強制執行は、完成猶予+更新仮差押え・仮処分、催告、協議を行う旨の合意は、完成猶予承認は、更新という括りになる。

そういったことも、以下の条文を何度か読み返せば理解できるようになると思うが、根気がいるし、しっかりと地に足をつけた学習が必要だろう。

下記の「条文の穴埋め」と「一問一答」をマスターすれば、少なくとも時効の法改正問題で、手も足も出ないということにはならない。

テキストの通読だけでは意味不明だった内容が、条文を読むことであっさりと理解できることは法律学習にはよくあること。今回の民法の大改正では、その必要性をいつになく強く感じる。

これまでの宅建受験生は「条文の素読」までは必要なかったが、民法の改正部分だけでもそれを実行しておけば、10月の本試験で他の受験生より有利に働くことは間違いない。

そのためにも、この「改正民法の条文穴埋め&一問一答」シリーズを活用し、法改正に対する不安を少しでも和らげておくことをお勧めする。

──債権等の消滅時効

第166条 ①債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
 1 債権者が権利を行使することができることを知った時から( a )行使しないとき。
 2 権利を行使することができる時から( b )行使しないとき。

❶期限の定めのない債権の客観的消滅時効は、債権者が相当の期間を定めて催告し、その期間が経過したときから進行する。◯か✕か?


──人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効

第167条 人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第1項第2号の規定の適用については、同号中「10年間」とあるのは「( c )」とする。

*新設規定につき過去問なし。


──裁判上の請求、強制執行等による時効の完成猶予及び更新

第147条 ①次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から6箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない[=猶予される]。
 1 ( d )
 2 支払督促
 3 民事訴訟法第275条第1項の和解又は民事調停法若しくは家事事件手続法による調停
 4 破産手続参加、再生手続参加又は更生手続参加
②前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から( e )。

第148条 ①次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から6箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない
 1 ( f )
 2 担保権の実行
 3 民事執行法第195条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売
 4 民事執行法第196条に規定する財産開示手続
②前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から( g )。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りではない。

❷時効は、裁判上の請求によって更新され、その訴えにつき却下又は取下げがあっても、時効更新の効力に影響はない。◯か✕か?

❸時効更新事由発生後、時効更新事由が終了した時には、時効は新たに進行を開始するのではなく、時効更新時における残りの時間を経過することによって完成する。◯か✕か?


──仮差押え等による時効の完成猶予

第149条 次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない
 1 ( h )
 2 ( i )

❹債権者が債務者の財産を仮差押えした場合、当該債権の消滅時効は更新される。◯か✕か?


──催告による時効の完成猶予

第150条 ①( j )があったときは、その時から6箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない
②催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。

❺催告があったときは、その時から6か月を経過するまでの間は、時効は完成せず、催告によって時効の完成が猶予されている間に再度催告がなされると、その時から6か月を経過するまでの間、再度時効の完成が猶予される。◯か✕か?


──承認による時効の更新

第152条 ①時効は、権利の( k )があったときは、その時から新たにその進行を始める
②前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないこと又は権限があることを要しない。

❻被保佐人が保佐人の同意を得ずに債務を承認しても、時効は更新されない。◯か✕か?


第151条「協議を行う旨の合意による時効の完成猶予」については、条文が長すぎるため、ここでは割愛する。要は、権利についての協議を行う旨の合意が書面又は電磁的記録でされたときは、時効の完成が猶予されるということである。


──不法行為による損害賠償請求権の消滅時効

第724条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
 1 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から( l )行使しないとき。
 2 不法行為の時から( m )行使しないとき。

第724条の2 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第1号の規定の適用については、同号中「3年間」とあるのは「( n )」とする。

❼人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは時効によって消滅する。◯か✕か?

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【条文穴埋めの答え】a 5年間、b 10年間、c 20年間、d 裁判上の請求、e 新たにその進行を始める、
f 強制執行、g 新たにその進行を始める、h 仮差押え、i 仮処分、j 催告、k 承認、l 3年間、m 20年間、
n 5年間

【一問一答の答え】❶✕(知った時から~を主観的消滅時効、債権成立時から~を客観的消滅時効という。本問は客観的消滅時効なので✕となる) ❷✕
❸✕ ❹✕ ❺✕ ❻✕ ❼✕